ちょっとお腹は出ているけれど、いつも笑みを絶やさないやさしそうなおじさん。
白髪交じりの短髪で、見かけるといつも微笑み返す。
おじさんというより、おじさまと呼ばれそうな、上品で、
そこにいるだけで、場が和むような、そんな人。
いつどうやってそのおじさんがエジプト人だということが分かったのかは、もう記憶の世界。
そのおじさん、2月に踊り始めて気付いたときからほぼ毎晩、いつもレストランのどこかに腰掛けて、微笑みながらシーシャ(水タバコ)を片手にミンティーをすすってる。
東洋人の踊るオリエンタルダンス(ベリーダンス)を、毎晩観にきてくれる彼は、言わずと知れて私の大事なお客さま。
ベリーダンスが世の中で注目されつつある踊りだとしても、日本でいくらベリーダンスが流行っている事実があろうとも、アラビア語を理解しようと歌の意味だって分かって踊っているつもりではあるけれど、アラビア人ではない私を見るなり、承知の上で無理があるという人だってたまにいる。
世界中どんなに人を惹きつける踊りをしているベリーダンサーでも、必ずどこかで誰かはアラビア人にしか踊れない踊りなのだから、と水を差される。
大事なのは、その文化を理解して、それを自分が出来る方法で伝えて行くことなのではないかと考える。
将来、日本で金髪青眼の外国人芸者が誕生したとしたら(実際そんなことがあり得るのかは分からないけど。あと、別に金髪青眼じゃなくてもOKですが例えは分かり易く・笑)、私は日本人のおじさん達にその彼女を温かい目で見守ってあげて欲しいと思う、そう思わせたエジプト人おじさん。
スポーツとアートでは異なる世界ではあるけれど、国技のお相撲には外国人が多いのだから、日本って寛大だな、とも思う。
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